根本的ケアの魔術師
吉川 一彰(ヨシカワ カズアキ) 資格:理学療法士、PNF国際認定アシスタントインストラクター課程修了(アメリカ・ドイツにて)、日本ACLS(二次救命)プロバイダー、Advanceフェイシャルセラピスト
- 高い治療効果の秘訣は「根本的ケア」にあり
- 理学療法士を志した理由は?
- 向学しながら、幼き日からみていた夢を実現していく
- 凱旋帰国、独立への道を開く
- 「たしかな治療効果」の裏付けは?
- 多忙を極める理学療法士、そして3人兄弟の父として
- 今後の展望、日本の目指すべきリハビリとは?
高い治療効果の秘訣は「根本的ケア」にあり
日々ご多忙を極めているご状況のようですね?
はい。休日はほとんどなく、6.5日くらい働いています。
私の経営しているPrimarybody careには、1日平均9名のお客様がいらしてくださりますので、おかげさまで忙しくしております。
Primary body careさんには、どのようなお悩みをもった方々が来るのですか?
肩こりや腰痛、他にも体の矯正、美容など、幅広くいらっしゃいますね。
Primary body careの治療方針として、「根本的ケア」を掲げています。 的確なアセスメントにより原因究明をし、そこに対して最適な治療を行うことで、たしかな治療効果を生み出しています。 これまでお客様が悩まれていることへの治療を90パーセント以上の割合で成功してきました。
理学療法士を志した理由は?
まずは経緯をお聞きしたいです。理学療法士を志したきっかけは何ですか?
「リハビリには人を治す力がある」ということを知ったからです。
理学療法士を志す前は、薬剤師をしていた母の影響もあって、「自分も薬剤師になりたい」という思いを抱いていました。 それを聞いた母は、「あなたには、リハビリの仕事が向いてそうね。」と言い、勤務先の病院内にあるリハビリセンターの見学をさせてくれたんです。 そのとき、スノーボードをしているときに首から落ちて頚髄損傷になってしまった患者さんが起立台でリハビリの訓練をしていました。 大変な障害を負っているにもかかわらず、前向きそうな表情をされていたんです。 「リハビリを頑張れば、良くなれるから。」と答えていたのを聞き、「リハビリには人を治す力がある」ということを知りました。 それをきっかけに、理学療法士を志すようになりました。
そうして迷わずに養成校へと進まれたのですか?
はい、そうです。
その頃、海外へ行きたいという夢も抱いていたんですが、急に海外へ渡ったところで何を為すべきか見えていませんでした。 まずは専門性の高い有資格者になった上で世界に羽ばたこうと考え、多摩リハビリテーション学院へ進学しました。 幅広く色々なことにご興味をもたれていたのですね? 海外へ行くことに関しては、漠然とした憧れだったんですけど、理学療法士になってから海外へ行くという夢も叶えました。 英語は独学で学び、映画やラジオなどを英語づけにした生活を送ってましたね。
向学しながら、幼き日からみていた夢を実現していく
専門学校を卒業してから、アメリカへ渡ったのですか?
いえ、卒業後は千葉にある最成病院に入職しました。
そこで、さまざまな疾患や年齢層の患者さんを担当させていただきましたが尊敬する医師が、独立することになったんです。 患者さんに主体性を置いた治療方針を図り、周囲の人たちに気遣う姿勢が素晴らしく、この医師と一緒の臨床現場に立ち患者さんの治療をしたいと切望しました。 そして、その医師が開業した瑞江整形外科(東京都江戸川区)の立ち上げに携わらせて頂きました。 そちらで働きだして2年目のときに留学ビザを取得できたので、ようやくアメリカへの渡航を実現しました。
夢の、海外で働くということを叶えたのですね?
はい!
アメリカのカイザーパーマネントリハビリセンターにて9か月間住み込みで働きながら勉学にも励み、「PNF国際認定ライセンス」を取得しました。 帰国後は、瑞江整形外科に戻りました。海外での研修をクリアしたことにより、箔が付いたかとは思います。 しかし、いくら国際認定ライセンスホルダーといっても、自分自身ではまだまだ途上段階と感じていました。
では、その後もさらに向学されるのですか?
帰国してから10年間は、瑞江整形外科に身を置きながら臨床経験を積みました。
そうして過ごす中で、知識や経験、手技をさらに研鑽したいという思いが沸き上がり、AQC(アシスタントクオリフィケーションコース)を受けることとなりました。 このコースは、PNFのインストラクターの3名による推薦を得なくてはなりませんが、運良く受けさせて頂きました。 試験会場のドイツにて、イタリア人セラピストとのペアで試験に臨みました。 異国の地にて異なる言語、しかも実技試験の症例患者が認知症によりコミュニケーションをとりづらい人でしたが、無事にクリアしました。 そして、当時日本で5名しかいない「国際認定PNFアシスタントインストラクター課程」を修了しました。
凱旋帰国、独立への道を開く
その後、日本に帰国されてからはどうされたのでしょうか?
2017年4月、東京都大田区久が原に「Primarybody care」を起業しました。
海外経験と国際ライセンスを取得したことによって自分自身の能力に自信を持てたのもありますし、この手でより多くの方々を治療したいと思ったからです。
いざ独立されてみて、いかがでしたか?
具体的なニーズに応えるのが大変でしたね。
起業して間もない頃は、自分の手技に頼りがちで、お客さまのニーズを掴みきれていない所もあったかと思います。 それにより経営が低迷した時期もありますが、家族を守るためにも経営の安定化を図らなくてはと思い直しました。 そこで、需要者側が求めていることもしっかりと見極めるように改革していきました。 お客さまが求めていることは、「たしかな治療効果」です。また、人によって健康を取り巻く内容も異なります。 その中には、美容やライフスタイルなども含まれます。
「たしかな治療効果」の裏付けは?
たしかな治療効果のために、吉川さんはどのような工夫をされていますか?
Primary body careでは、しっかりと原因を探り、その上で最適な治療アプローチを行います。
それにより、高い治療効果を生み出しています。
多忙を極める理学療法士、そして3人兄弟の父として
現在の働き方を具体的に教えていただけますか?
週6.5日働き、毎日平均9名のお客様を診療しています。
また、その合間を縫って、学校や研修会での講師も務めています。
まさに多忙ですね。家族との時間を取りづらくなるかと思いますが、いかがでしょうか?
妻が育児に奮闘してくれているおかげで、仕事に専念できています。
私自身としては、忙しい中でも意識的に家族と過ごす時間をつくるようにし、その時間はいっさい仕事を入れないようにしています。 バレリーナとして活動してきた妻の子育てにより、息子たちは芸能やダンスの舞台で活躍することができています。 男の子が3人いて、育てるって言葉では表現できないくらい大変なことですが、家事や育児、他にもあらゆる面でサポートしてくれる妻には心から感謝しております。
今後の展望、日本の目指すべきリハビリとは?
今後の展望をお聞かせいただけますか?
人材を育成し、質の高い治療を提供できるセラピストを輩出していきたいです。
海外では、予防医学に保険適応できて、病気・障害を患ったときの治療には保険がきかなかったりします。 無論、国によって異なりますが、日本の保険システムとは逆なんです。 本来、予防に力を入れれば病気や障害を防ぐことができるので、予防こそ保険を適応できても良いのではないかと思います。 しかし、現実的には既存のシステムを変えることは難しいかと思います。 日本のリハビリ業界の発展のためにも予防医療の重要性を啓蒙しつつ、自身の掲げた治療方針である「根本的ケア」を提供できる人材を育成していきたいです。
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